2012年9月中間決算を発表した上場企業2,485社のうち、監査法人から「継続企業の前提に関する注記」(ゴーイングコンサーン注記)が付いた企業は38社だった。
そのうち、2012年3月決算ではゴーイングコンサーン注記がついていなかったにもかかわらず、2012年9月中間決算で新たにゴーイングコンサーン注記が付いたのは、以下の3社である。
・第一中央汽船
・五洋インテックス
・ガーラ
2012年1月-11月に倒産した上場企業6社はすべて、直近の四半期決算にGC注記が付いていた。直近では、橋梁工事のサクラダ(東証1部)が、中間決算発表後の11月27日、東京地裁へ破産を申請している。
PR
ガーラの2013年度3月期中間決算でゴーイングコンサーン注記が付いた。
(2012年度3月期決算ではゴーイングコンサーン注記がなかった)
ガーラはJQ上場。欧米向けPCオンラインゲームやネットの不適切情報の収集、コミュニティ構築・運営事業を行っており、であり、現在の株価は8000円円前後(1株単位なので、100株単位で見れば80円前後の株価に相当)。
(以下は決算短信のゴーイングコンサーン注記の引用)
(4)継続企業の前提に関する注記
当社及び連結子会社(以下「当社グループ」)は、前連結会計年度において営業損失100,933千円及び当期純損失 512,967千円を計上しております。また、当第2四半期連結累計期間においても売上高が前第2四半期連結累計期間 に比べ43.1%減の1,332,230千円となり、営業損失406,976千円及び四半期純損失213,819千円を計上しており、現在 の低迷した売上状況が継続すれば営業損失が継続し資金繰りに懸念が生じる可能性があります。当該状況等により継 続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。 当社グループは、当該状況を早期に解消又は改善すべく、以下の対応策を実施してまいります。 まず、スマートフォンゲーム事業のグローバル展開に当社グループの経営資源を集中させるため、組織体制の見直 し及びグループの再編を実施してまいります。スマートフォンゲーム事業へ進出するため、平成24年4月に連結子 会社(株)ガーラポケットを設立しスマートフォンゲームの提供を開始しており、平成24年10月にGala Innovative Inc. を設立しスマートフォンゲームの開発に着手いたしました。今後もゲームタイトルの増加による収益力の向上を図 ってまいります。 また、グループ全体で組織体制の見直し及び大幅な人員削減を実施し、スリム化を図っております。今後も必要に 応じて経営の効率化を図るため、組織体制及び人員配置の見直しを実施してまいります。 資金繰りにつきましては、当面の厳しい事業環境を乗り越えるべく、取引金融機関に対して引続き協議を進めてま いります。 以上の施策を実施するとともに、今後も引続き有効と考えられる施策については、積極的に実施してまいります。 しかしながら、これらの改善策を実施してもなお、今後の売上高及び利益の回復は、組織体制の見直しやグループ の再編の実行可能性、営業活動の状況、環境の変化等に左右されることから、現時点では継続企業の前提に関する 重要な不確実性が認められます。 なお、当社グループの四半期連結財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な 不確実性の影響を四半期連結財務諸表に反映しておりません。
五洋インテックスの2013年度3月期中間決算でゴーイングコンサーン注記が付いた。
(2012年度3月期決算ではゴーイングコンサーン注記がなかった)
五洋インテックスはJQ上場のカーテンなどインテリア専門商社であり、現在の株価は50円前後。
(以下は決算短信のゴーイングコンサーン注記の引用)
(4)継続企業の前提に関する注記
当第2四半期連結累計期間(自 平成 24 年4月1日 至 平成 24 年9月 30 日) 当社グループは、前連結会計年度までの7連結会計年度に引き続き、当第2四半期連結 累計期間においても、重要な営業損失を計上するとともに、営業活動によるキャッシュ・ フローも当第2四半期連結累計期間において重要なマイナスを計上いたしました。 これにより、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在して おります。 当社グループは、当該状況を解消するため既存のカーテン事業におきましては、一部商 品の売上高が減少していた「インハウス」に関しては、平成 24 年9月に4年ぶりに大幅改 訂した見本帳を発表し第3四半期以降での挽回を図るとともに、世界でもトップブランド であります「ニヤ・ノルディスカ」を、この度日本向けにアレンジした見本帳を準備し、 設計関係を中心にさらなる販売増加を目指してまいります。 また、当連結会計年度より開始しております新規事業の1つリモデリング(リフォーム) 事業におきましては、当第2四半期後半から売上高がつき始めており、第3四半期以降に おきましては安定した売上高を獲得できる見込みであります。さらに、環境事業におきま しても新規商材の採光機能カーテン「エコフィックス」を中心に現在提案進行中の物件獲 得及び新たな販売ルートの開拓を行い、売上高増加に努めてまいります。 しかしながら、こうした取り組みは実施途上であり、現時点では継続企業の前提に関す る重要な不確実性が認められます。
なお、四半期連結財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関 する重要な不確実性の影響を四半期連結財務諸表には反映しておりません。