東京電力が8月9日に発表した平成23年度第1四半期決算によれば、売上高は7.2%減の約1兆1331億円、当期損失は約5717億円でした。
1株当たりの損失は、約357円です。
節電による売り上げ低下、原発事故処理や原発停止と石炭火力発電の増加によるコスト増が響いているようです。
自己資本比率も、10.5%から7.1%に低下し、このペースだと、年度末には債務超過に陥ります。
東電を叩くのもいいですが、政府は何らかの見通しを示さないと、関東地方の電気が本当に止まりますね。
関東の電気が止まるということは、日本の頭脳・心臓が止まるということですので、人ごとじゃないです。
ちなみに、今年度の通期業績見通しは不明とのこと。
半年先の、会社の状況が見通せない上場企業って一体・・・。
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東京電力の平成24年3月期の第1四半期決算が8月9日(火)15:00に発表されます。
東京電力の平成23年度3月期決算を見ると、1株当たり846円の赤字を計上しており、1株当たり純資産も、1828円から972円に低下しています。
今期の赤字が前年度並みになれば、一気に債務超過寸前まで財務体質が悪化します。
このような状況下で、明日の決算発表は大注目です。
昔は、電力株はディフェンシブストックの代表格だったんですがねえ…。
政府が、電力供給という基幹産業でなおかつ地域独占企業である東京電力をどのように処理していくかも注目です。
<会社概要>
省エネルギー支援を柱に環境負荷の低い発電へ展開。バイオマス発電の黒字化に注力中
<安全性確認指標:2010年6月15日時点>
○株主資本比率:12%(業種平均34%)
○流動比率:72%(業種平均77%)
○当座比率:47%(業種平均48%)
<分析の前提>
株主資本比率が高ければ高い(100%に近い)ほど財務体質が健全。
株主資本比率が低ければ低いほど倒産危険度が高まり、特にマイナスだと債務超過の状態。
流動比率は200%以上、当座比率は100%以上であれば短期的な資金ショートのリスクが低い。
<分析>
株主資本比率は12%と非常に低く、業種平均よりも非常に低い。
流動比率は72%と低く、業種平均と同程度。
当座比率は47%と低く、業種平均と同程度。
同業他社と比較して、倒産危険度が高い財務体質と言える。