音響機器メーカーの6793山水電気が、4月2日に、東京地裁に民事再生法の適用を申請しました。
山水電気は1944年に設立されたオーディオメーカーで、84年10月期には最高の年売上高約525億5200万円を計上しました。
オーディアンプを中心に展開していた「SANSUI」は、パイオニアやトリオ(現ケンウッド)と並ぶ高級ブランドとして認知され、米国JBLの日本総代理店としても契約していました。
80年代後半からオーディオ機器の価格低落や製品開発の後れなどにより、経営が悪化、89年10月には英国ポリー・ペック・インターナショナル社の傘下に入るなどの曲折を経て、2001年11月から実質的に香港のグランデ・グループ傘下となっていました。
2010年12月期には中核事業の音響・映像機器事業を一時休止するなど事業規模を縮小するなどして再建を図っていましたが、親会社のグランデ・ホールディングズが2011年5月に事実上の倒産状態に入り、同社の再び経営危機が表面化。
2011年12月期の計算書類に対する監査法人からの意見表明も受領できず、定時株主総会の開催もできない状態でした。負債は2011年12月31日時点で約2億4765万円。
東京証券取引所は4月2日、山水電気の株式について上場廃止を決定し、整理銘柄に指定しました。
整理銘柄指定期間は2012年4月2日から5月2日まで。上場廃止日は2012年5月3日。
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